「理由はシンプル、本が好き」
本を読むことが何よりの楽しみ...
本屋なら一日中過ごせてしまう...
そんなあなたと同じくらい私も本が好きです。暇さえあれば本屋に通い少しでも気になる本は無鉄砲に買い込みます。
さかのぼれば物心ついた頃からお小遣いは殆ど本に消え、本棚は早々にキャパオーバー。あっちの隙間に本、こっちの隙間にも本...
今では年代やジャンルを問わず大抵の本は背表紙だけ見れば中古相場が分かりますが、いち読書家として長い間貧乏しながら古本に親しんできた経験がベースになっています。
「無難に都市銀行より大好きな古本屋」
大学も図書館漬け。
卒業後は丁稚奉公として顔なじみの古本屋さんで働かせてもらおうと決めていました。
しかし周囲の反対と説得でその想いは一旦封印し大手の銀行へ。若手銀行員ながら大企業の経営陣にも頼られるやりがいのある仕事でしたが...就職して何年経っても本と隣り合わせのあの頃が忘れられませんでした。
「安定を捨ててまで古本屋さん？...」同僚や家族の心配をよそに長年の想いと勢いで「あうん買取」を開業しました。
「好きこそ物の上手なれ」
「『好き』を仕事に」とはなんと幸せなことだろうと思います。
情けない話ですが、買取させていただいた中から気になる本を手に取り、検品という建前で仕事そっちのけで読書に浸ってしまい、スタッフさんに叱られた経験は数え切れません...。
でもこの時間が古本屋店主として至福のときだったりします。
ところで「好きこそ物の上手なれ」とは使い古された諺ですね。
「好きな事にはおのずと熱中できるから、上達が早いものだ」
昔の人はよく言ったものです。今では本当に多くのお客様からお喜びの声を頂けるようになりました。
「客から店主へ」
お客様と同じ目線に立つということは、店主として当たり前。
良い事悪い事ひっくるめて、きちんと受け止め店舗運営に反映していく必要があります。
今でも忘れません。
それは初めて本棚に詰め込まれた大切な本達を買い取ってもらった時の事。
「半分近くが買取不可で値段が付いたものも1冊30円から50円？いくらなんでも...」
買い取った商品全てが売れるわけでもないでしょう。
お店のスペースにも限りがあるでしょう。色々な事情があるとは思います。
でも、いいようのないあの悲しみは今も忘れられません。
そんな本好きのある日の出来事でした。
客から店主として立場が変わった今。
本を愛するお客様のご要望やご期待が人一倍わかるだけに、それらを裏切らぬよう精一杯努めて参ります。
「お客様の一生のお供でありたい」
本は一生に渡って買って売ってを繰返すもの。
たった一度きりのご縁ではなく、本とともに歩むお客様の一生のお伴として。
あうん買取を末永くよろしくお願い致します。
